JULIUS
ユリウス
2019SS COLLECTION
遂に来季春夏コレクションがオンライン解禁となりました。
当店ではいち早く先行予約の受付をスタート致しますのでぜひ皆さまご覧下さいませ。
SEASON THEME " BEELZEBUB "
世界はデジタルで曖昧な息の詰まる優しさに包まれたグロテスクなユートピアに向かっている。
慈しみで人の意識をじわじわと絞め殺す社会、「ハーモニー調和」っていう蟻地獄。
人々はあらゆるネットワークでお互いを鈍感に傲慢に「善意」っていう名目で監視しあっている。全ての人が社会に対して自分を人質として晒してる。
自分達の身体を「パブリックボディ公共の肉体」として世界に捧げている。
本当は誰もが持っているはずの本質的で無垢な「悪」みたいなモノは、宗教や思想と一緒に公共のモラルっていうハードディスクの一番奥に隔離されて、人間の内奥の獣性、残忍性、破損性、支配欲みたいなモノは「秩序」、「理性」みたいなガイネンで無視されてしまってる。
未来は単純に広大で従順な魂の郊外になっていくって感じてる。
そんな息がつまる世界に対するウイルスみたいな存在、少年の心の中に潜む「獣」のような存在、本当は誰もが持っているはずの本質的で無垢な「悪」みたいなモノがこのコレクション。純粋な狂気、このデジタルで曖昧な「優しさ」に満ちた世界を壊す脅威、「パブリックエネミー公共の敵」としてのコレクション。
息がつまる優しさに包まれた世界に仇なすウイルスとしてのコレクション。
アンバランスでフリーキーなシルエット。それを強調する硬い構築的なマテリアル。
基本的にはナイロンがとコットンがベース、酸でシュリンクしたり、硬化樹脂を使ったり。
社会に対しての異物感になるようなストーリーを各アイテムに込めたつもり。
カラーパレットは80年代のコールドウェイブカルチャーから。腐ったパステルカラー。
そしてたくさんののノイズミュージックがいろいろな事を気づかせてくれた。「悪」っていう資質は人間の無垢な本質でもあるって事。
僕たちはすでに未来にいて、それは全然ロマンティックでもなんでもないって事。
そこから逃げるためにはそれなりの努力が必要で、ある程度世界の端まで行かなくちゃいけないっていう事。
このコレクションは沢山の人の協力があって出来上がった。サルヴァトーレを始め、本当に多くの人が僕にインスピレーションをくれた。
ありがとう。
タイトルは、小説「蠅の王」から。
DESIGNER : 堀川達郎